こんにちは、絵描きのイチノセダイチ(ichinose_daichi_paint)です。
「駆け出しの絵描き志望です。絵描きになるにはどうすればいいんでしょうか。
何か参考になるものを教えてください。」
この記事では作家の動きを、タグボートをもとに見ていきます。
また個人的に感じていることや、駆け出し作家が読んでおくといい書籍もあわせてのせておきます。
目次
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アーティストのキャリア形成。

アーティストのキャリアといっても、動き方は目指す像によって様々です。
こんかいは絵画通販の大手タグボートの記事から
コマーシャルギャラリーを経て海外進出していくモデルを引用します。
>>タグボートの記事はこちらから
1:タグボートで語られる2つのアーティスト像

上記の記事でタグボートが語るアーティスト像は2つ。
1.仙人のように生き方そのものがアーティスト
2.キャリア形成をしていくアーティスト
まず、「アーティスト」といっても、生き方や行動をアーティストとよぶか、
職業としてアーティストを捉えているかによって大きく変わってきます。
1.仙人のように生き方そのものがアーティスト

生き方そのものがアーティストとは、よい意味での世捨て人だ。
タグボートより引用
作品を作ることそのものが人生であり、将来的な成功とか戦略とかには興味がなく本当に好きなことに邁進しているので見ていて気持ちがいよい。
ただし、貧困とは常に戦っていかなければならない宿命にある。
アーティストは仙人のようであるべき。
絵描きが食えないと言われがちなのは、このイメージがとても強いから。
ゴッホなどのイメージが強いので、画家といえばこういう生き方と言われがちです。
「食えないイメージ」を言われる時に、よくこの意味合いで引き合いにだされることが多いので、日本のアーティストへのイメージはこれなんだなと。
描くことが全てでそれ以外に興味はない。という人がこのタイプですね。
>>画家は食えないと言われる、実際に活動してみて考えること
2.キャリア形成をしていくアーティスト

キャリア形成するアーティストはどちらかというと、起業家に近い。
アマチュアからスタートして、世界の巨匠と言われるスターへと段階を踏んで進んでいく。
キャリアをつくっていくアーティスト像。
これから活動をしていくのであれば、こちらの考えを頭に入れて考えていきたいです。
タグボートでは主に海外に進出していくことを念頭において、
キャリア形成の理想の形が掲げられています。
アーティストのイメージの食い違い

よく作家に対してのイメージや思想の違いで
「絵描きは清貧で作品は売らなくていい」
「作品を売って生計を立てなければアーティストではない。」
と両極端な言葉がでてくるのは、それぞれさきほどのアーティスト像が違うからですね。
お互いに食い違ったイメージを言い合うことになる。
実際大学で過ごしていた時も、教える側でさえ意見が割れていました。
自分の理想がどちらに近いか、考えて動いていった方が、
実際の行動と心持ちに齟齬がでにくいですね。
どちらかに振り切るわけでもなく、
どちらの要素も重なる部分で動く人もいるので、バランスは自由です。
>>【あなたは】画家の定義は人や立場によって様々です。【どこを目指すか】
2:理想のキャリアのはじまり

1.オルタナティブスペース や貸しギャラリーでの展示 公募展への出品 → 腕試し
2.コマーシャルギャラリーでのグループ展 → 市場での売り始め
3.コマーシャルギャラリーでの個展 アートフェアに出品 → プロとしての滑り出し
4.海外のギャラリーでの取り扱いの拡大 大手ギャラリーに所属 美術館での展示 → オークションに出品
5.海外のトップギャラリー 美術館での個展 → 本格的な著名作家へ
タグボートで提示されているのは、
数ある選択肢で一つの理想の形のキャリアの描き方。
1.の貸しギャラリーでの展示、公募展への出品までは
駆け出しでも挑戦できる誰でもできる段階です。
貸しギャラリーでの展示も公募展、どちらも場所代や出品料を出すことで機会を得ることができます。
僕自身も貸しギャラリーからスタートしました。
>>【はじめての】個展までのロードマップ
貸しギャラリーであれば
実際に見てまわったり、雑誌に載っているギャラリーから調べたり、
下記のようなサイトから情報を得ます。
>>Rental-gallery
雑誌も活用して探すこともできます。
月刊ギャラリーなどから
公募展
公募展もまとめられた情報サイトがあるのでそちらからチェックします。
>>登竜門
アーティスト志望が筆を折る多くの理由

「1.オルタナティブスペース や貸しギャラリーでの展示」を挑戦して、貸しギャラリーでの展示や公募展への出品を重ねて、
そこから先のステップで、多くの作家志望が筆をとるのをやめてしまいます。
そして就職に向かいます。
多くの理由は
「2.コマーシャルギャラリーでのグループ展」以降の動きに発展しない。
または上がっても十分な収入を得られないので、活動を継続できずに諦めていきます。
なぜ継続できないのか考えてみると、
年齢を重ねるにつれ現状に対する社会的、心理的な不安や圧迫が多くなること
経済的基盤がないので持続可能ではないことがあげられます。
3:発展を目指しつつ他の動き方の模索

諦めずに動いていくなら、キャリア形成を目指しつつ、
上記以外の動き方を試しながら持続可能性をあげるため、地盤を固めていくことがいいんじゃないか。
そう思いながら僕は現在活動しています。
僕がここまで実践してきたことは「1.オルタナティブスペース や貸しギャラリーでの展示」
の活動のなかでも生きていける状態にもっていくこと。
具体的にいえばリアルでの個展を繰り返しおこなうことで、原画の販売に注力しました。
>>1から始める無所属作家(別サイト)
多くの作家志望がバイトをすることで生計を立てますが、
バイト以外にも現在は試せる方法があるなと考えます。
>>画家の副業に多いのは?主な3つと、これからはじめるポイント【自身の取り組みもあわせて】
4:動き方を探す時に意識したい2つのこと

コマーシャルギャラリーへの道のりが狭き門で、活動の仕方によっては縁遠いので、
自分たちで活動の場所や、基盤を、外に頼らず自分でつくってしまうことが活動を続ける助けになります。
コマーシャルギャラリーを目指す動き方向以外を探す時に意識しておきたいことが
①つくる
②みつける
の2つじゃないかなと
活躍の場を自分でつくっていくこと。それとみつけること。
①つくること

つくるは文字通り、場やタイミングを自分でつくっていく。
乗っかっていくことも必要だけれど、自分から仕掛けることもできるということを忘れないで動いていきたいところ。
その1つの形がこういったサイトをつくることであったり、営業であったりします。
>>ブログ型アーティストサイトのつくりかた 活動の基盤をつくりましょう。
②みつけること

みつけるは、アンテナを張って、活躍のタイミングや自分に必要な情報ををみつけていく。
何をするにも情報があれば動く時に大外しはしないです。
5:インターネットを味方につける

インターネットを使って個人でもいろいろなできることになった。インターネットのおかげでリアルへの活動にも影響がでている。
王道のキャリア形成以外で絵描きとして生きる方法も増えていくだろうなと。
世の中の情報が増えて、選べることも増えていく中では、選べることが多すぎて迷ってしまうかもしれない。
情報を浴びるばかりで、気づけば流されているだけ、になっているかもしれない。
意識してつくる、みつける、をしていきたい。
>>画家として生きるために、いま無力な絵描きに伝えたいこと【まとめ記事】
駆け出し作家が読んでおくとタメになる書籍

1.村上隆の書籍「芸術企業論」
2.美術手帖 アーティストになる基礎知識
そのほかにも書籍まとめています。
>>【画家になりたい人へ】これまでで参考になった書籍まとめ【本】