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【油絵具】ここから選ぼう。基本の乾性油はこの3種類!【溶き油の種類】

こんにちは、当ブログ(トロイの絵筆)を運営している
絵描きの一瀬大智(@daichiichinose1)です

油絵の具の油ってなにがあるの?
どれを使ったらいいの?

そんなお悩みをもつあなたに参考になれば幸いです。

油の種類やオススメの油をご紹介します。

▼ほかの油絵に関することはこちらから▼

>>油絵に関する記事まとめ

油絵の具の2種類の油

油絵は絵具を油でといて使います。

描くときに使う油は大きく2種類あります。

・揮発性油
・乾性油


揮発性油といわれる絵具を薄めるもの。

絵具だけでなく他の画用液を薄めるのにも使います。

もう一つが今回紹介する乾性油。

今回は基本の乾性油を3つみていきましょう。


油絵具に使う油は
揮発性油と乾性油がある

乾性油ってなに?


乾性油とは、空気と触れ合うことでかたまる性質をもった油。

・空気にふれると固まる
・絵具を画面にくっつける接着剤
・ゆっくり乾いていく



料理につかうサラダオイルや自転車にさす油はベタベタしたまま残りますよね。

乾性油はついたあとにベタベタしたままにならず、固まっていきます。

また、油絵で使うもう一種類の油である揮発性の油は、

空気中に揮発してなくなっていくのですが

乾性油は大気中の酸素と化学反応をおこすことで固まっていく油です。


乾性油は絵具をキャンバスにつける「のり」の役割があり、

非常にゆっくり酸素と結合するので油絵具は乾くのが遅いといわれています。

▼乾くのが遅すぎるというあなたはこちらを参考に▼

乾性油+絵具=強くて、ツヤがあり、透明度がでる


乾性油を絵具に加えることで固着力とツヤや透明度をあげて、

丈夫な作品になっていきます。

つぎに主な乾性油3種類をみていきましょう。


リンシードオイル


リンシードオイル(linseed oil)

アマの種子からしぼったものを精製したものです。

絵を描いたあとに黄色くなりやすい性質、黄変しやすいのですが、

乾燥したものはとても丈夫で理想的な油とされています。

黄変したものは天日に晒すともとに戻るという性質をもっています。

二つめに紹介するポピーオイルよりも早く乾くので黄変を気にしなければこちらのほうが使いやすいでしょう。

食用のものは亜麻仁油として販売されています。


リンシードオイルは
・アマ(亜麻仁)の油
・画面が黄色くなりやすい
・とても丈夫で早めに乾く

ポピーオイル


ポピーオイル(poppy-seed oil)


ケシの種子からしぼったものを精製したものです。

乾燥はリンシードオイルより遅く、

乾燥するのに約1.6倍の時間がかかるとされています。

乾燥したあともリンシードオイルほど強くありませんが

黄変しにくいので、白や淡色への混色はこちらが安心です。


ポピーオイルは
・ケシ(芥子)の油
・乾くのがリンシードオイルよりおそい
・画面が黄色くならない

サフラワーオイル


サフラワーオイル(safflower oil)

ベニバナの種子からしぼったものを精製したもの。

性質はポピーオイルと似ていて

乾燥速度はポピーオイルと同じ程度でリンシードオイルより遅く、

乾燥した塗膜もリンシードオイルほど強くないですが、黄変しにくく白や淡色への混色は安心です。


ポピーオイルより安価ですがメーカーによっては取り扱っていない油です。


サフラワーオイル は
・ベニバナ(紅花)の油
・ポピーオイルに似た性質
・他に比べて安い油

乾性油のみでは使いづらい

ここまで3種類の乾性油をみてきましたが、

乾性油は乾性油のみで使うことはあまりせず、

揮発性の油や乾燥促進剤と調合することで扱いやすい状態にして使います。

実は乾性油を扱いやすく、調整した油が各メーカーからでています。

ペインティングオイル


調整した油がペインティングオイルなどの名称で販売されています。

油絵具のセットからはじめた方はこちらが付いていたのではないでしょうか。

自分で調合しながら描く


揮発性の油と乾性油の油、好みや目指す画面にあわせて

乾燥剤のシッカチーフやダンマル樹脂を混ぜて描いていきます。

描くさいに大事なのは

描きはじめ
揮発性油:10 乾性油:0~1

中盤
揮発性油:8 乾性油:2

完成近く
揮発性油5 乾性油5


と最初は揮発性油を多く
後になるにつれ乾性油を多くしていくことです。

意識することで強くて長持ち、絵がはがれたり割れることを防いでくれます。

さいごに


乾性油の基本の種類をみてきました。

黄変しやすいがとても丈夫で乾きが早いのが
リンシードオイル


黄変しにくいが強度が少し弱いのが
ポピーオイル

乾性油この2種類を基本に使っていけばいいでしょう。

ポピーオイルと性質が似ていて安価な
サフラワーオイル もありますが、取り扱っていないメーカーも。

他にもおおくの画溶液がありますが
乾性油と揮発性油を用意すれば絵は描けますのでまずはこの2種類から選んでみてはどうでしょうか。



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